今年の冬は温度変化が激しく、家畜を飼育する側の人間も、される側の家畜も体調不良が目立ちました。
昼頃農場に伺うと「あったけぇんね」とか、作業されて体を動かしている方は「あっちぃんね」とおっしゃっていたのに、夕方には一転「さみぃんね」と言われることがしばしばありました。
そんななかで、母豚の削痩が多かったのも事実です。
ある生産者が餌をくれてもくれても痩せていく母豚を見かねて、飼料メーカーの担当者と上司を農場に呼びつけたそうです。
「おたくんとこの餌は、くれたってくれたって痩せてくんさねぇ」「餌がわりぃんじゃねんかい?」
などなど、ここぞとばかりに不満をぶつけたらしいのです。
そこで、メーカーさんが生産者に餌の給与量を確認し、実際に農場に入って給与量を実測したら、なんと生産者から聞き取った妊娠期給与量と実測量が800g/日、授乳期給与量が900g/日も少なかったようで、尚且つ給餌器の下は豚がこぼした餌が沢山・・・
結局、最初は威勢のよかった生産者も自分の管理不備を認めトーンダウンしたそうです。
餌の原料の1つであるトウモロコシが南米産(ブラジル)からの輸入量が増えているようですし、皆さんも定期的に餌の量を実測してみてください。
意外と自分が給与している量が少なかったり、または多かったりするかもしれません。
ちなみに、私が伺っている農場で実測したところ半数以上の農場でマニュアルより少ない状況でした。
文句を言う為に呼んだメーカーさんに、自分で食べようとして取っておいたお気に入りのお茶菓子を出して、その場は和やかに済んだみたいです。
結局振り上げた拳の行き場所がなく、奥さんとの夫婦喧嘩が勃発したのは笑い話ですが、母豚の体調が悪くなってしまうのは、笑い話では済まなくなってしまいます。
ご注意を!!!
ヤマダ
畜産 |
豚病気 |
鶏病気 |
牛病気 |
飼料分析 |
肥料分析